Sermon法 話

いい夫婦の日アンケートから


11月22日はいい夫婦の日ですね。それに合わせて毎年アンケート調査が行われます。私が毎年注目している項目がありまして、それは「生まれ変わったとしたら、もう一度今のパートナーを選びますか?」という質問です。

毎年大体同じ傾向がうかがえます。2017年の結果では、全体で言うと、生まれ変わっても今のパートナーを選ぶ人が34.4%、どちらともいえない人が44.5%、別の人を選ぶ人が21.1%となっています。これが男女の年代別で見てみると興味深い結果となるのです。  
男女とも10代、20代では「今の相手を選ぶ」が50%前後と一番多くなっています。結婚してまだ年数が経っていないですから当然ですね。これが男女共だんだんと今の相手を選ぶ割合が減って行くのですが、男性は50代で32%まで下がっていたのが60代になると37%に上がるのです。長年連れ添った奥さんの良さを再確認するのでしょうね。
ところが、女性の場合は下がったまま回復することはありません。60代女性が今の相手を選ぶ割合は23%で同じ60代男性より14ポイントも少ないのです。

20代の頃は「そばにいる今日も明日も あさっても」「次の世も きっと私を見つけてね」だったのが、あああれから40年、「文句言う 嫁から喰らう 倍返し」「墓買って お先にどうぞ 譲り合う」に変わってしまいます(いずれもいい夫婦川柳コンテスト入選作品より)。

人の心は変わるものなのです。ころころ変わるから「こころ」とも言われます。およそこの世のもので変わらないものはないのです。それをお釈迦様は諸行無常と教えられました。無常と言うとマイナスのイメージを持たれるかも知れませんが、変わるということは良い方にも変わる訳で、良い方に変わるように努力することが大事なのです。そんなことを思うアンケート結果でした。

(福井新聞「心のしおり」欄に掲載分を手直ししたものです)


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